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潜在保育士とは?復帰しない理由と復帰への対策とは?

待機児童の解消を加速化するための施策として、保育施設も増えていますが、いくら保育園を増やしても、働いてくれる保育士がいないのでは問題の解消にはなりません。そこで注目されているのが「潜在保育士」の存在です。深刻な保育士不足の中で、復帰が叫ばれている潜在保育士の現状とはどのようなものなのでしょうか?ここでは、保育士を辞めた理由、復帰しない理由、潜在保育士の復帰への対策などについてご紹介します。

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潜在保育士とは?

潜在保育士とは「保育士の資格を持っていても、保育士として働いていない人」のことです。

潜在保育士は、定義として以下の2種類のタイプの人を含みます。
①保育士としての勤務経験があり、現在離職している人
②資格を取っても一度も保育士として勤務したことがない人

このように、保育士を辞めた人だけでなく、最初から保育士にならなかったという人も潜在保育士に該当します。  
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潜在保育士は保育士の約半数!

厚生労働省は、約76万人の潜在保育士がいると発表しています。2013年の保育士登録者数は、約119万人にのぼり、うち勤務者数は約43万人です。もともと保育士資格の取得者は多く、累計で150万人を超えていると言われています。つまり、保育士の資格取得者の半数近くもの人が保育士として働いていないのです。また、保育士としての勤務年数は2~3年で辞めている人が多く、約半数は7年以下で退職しています。なぜこれほどの多くの人が保育士を辞めてしまい「潜在保育士」になってしまっているのでしょうか? 

保育士を辞めた理由は?

保育士の退職理由に多いものとして以下が挙げられています。

給料が安い
職場の人間関係
労働時間が長い
業務負荷が多い
保護者対応・クレーム
保育理念・方針が合わない
体力が続かない
結婚・出産・育児

これらは、今の現役の保育士のストレスとしても多いものです。現在、実際に退職を考えている保育士がいれば、また潜在保育士が増えることは否めません。

潜在保育士が復帰しない理由とは?

潜在保育士が、保育士としての仕事をしない、復帰しない理由には以下が挙げられています。

賃金が合わない
やはり退職で多い理由と同様に「給料が安い」ことです。保育士は他の職種よりも時給や年収の低さが問題視されてきました。保育士は国家資格を持つ専門職としては、キャリアに対する評価が何年も変わらないという不満も見られます。勤務内容や業務負担と比べると賃金が合わないということから、割の良い他の職種でのパートやアルバイトに移った人も多いのが現状です。

子育てと両立できない
全国の潜在保育士の実態調査によると、潜在保育士の約7割が子育てをしている、もしくは子育てがひと段落した人たちであるとされています。保育士は女性の職場であるため、結婚や出産が退職のキッカケになることも多く見られます。まずは自分の子どものことを一番に考えたいと思うのは自然なことでしょう。給料や業務の負担だけでなく、現実的に子育てとの両立ができないことや、働く意欲はあっても、希望の勤務時間が合わないなども復帰できない理由とされています。

その他の理由
潜在保育士が復帰しない理由は、他にも以下が挙げられています。

責任の重さ
休暇が少ない・取りにくい
健康や体力への不安
他業種への興味
自信・モチベーションの低下

このように「給料の安さ」に加え、責任の重さやブランクにより自信がないなども負担と感じてしまい「復帰したくない」と思っている人が大半です。ただし、待遇の改善や、不満や不安が解消されれば、復帰したいと考えているという人も多く見られます。

保育士・保育所支援センターでのサポート 

保育士の人材確保のために、各都道府県に、潜在保育士や、保育園に勤務する保育士の支援や相談などを行う「保育士・保育所支援センター」が設置されています。現在、保育園などを離職した人、離職予定のある人、または保育士として就職しない人などを対象にした「離職保育士届出制度」ができました。氏名・住所・連絡先などをセンターに届出をすることで、再就職に向けたさまざまなサポートを受けることができます。

潜在保育士の復帰に必要な対策とは?

潜在保育士が復帰しやすくするためには、以下の対策が必要とされています。

労働条件・待遇の改善
まずは、保育士としての働きに見合う給料や雇用条件の改善が必須です。国の対策として【保育士の処遇改善】が動き出し、2017年には保育士全員の給与が「6,000円アップ」され、2019年にはさらに「3,000円アップ」が発表されました。新たな役職として「副主任保育士」などが新設され「40,000万円アップ」の手当ができるなど…給与アップに繋がる処遇改善は少しずつ前進しています。また、給料以外にも「シフト」「業務量」「人間関係」など「働きやすい環境作り」のための取り組みや工夫もされ始めています。

子育て・家庭との両立を支援
“母親になった保育士”をいかに支援できるかが重要です。復帰のためには、日中、潜在保育士が自身の子どもを保育園に預けられることが必要です。対策として、保育士の子どもの入園を優先する制度や、一時保育やベビーシッターなどの利用料金の一部貸付を行う制度などもあります。就業期間によって、返還免除規定を設けている自治体もあります。

再就職のための研修支援・情報提供
ブランクによる不安がある人のための研修として「保育実技」「救命救急」「保護者対応」などが求められています。保育士としてすぐに現場に入れるようにするための「保育実践」「キャリアアップ研修」や「就職の情報」「保育に関する最新情報」の提供なども行っています。

求人・求職のマッチングなどの就業支援
保育士・保育所支援センターや福祉人材コーナーなどでは、就職に向けた相談や希望の勤務条件応じた保育園のあっせん、求人と求職者のマッチングなどの就業支援を行っています。 

潜在保育士の力が必要

政府は、2017年度末までに40万人の待機児童を保育園に入園させるための整備をする、としていましたが、保育士の確保が追いつかず、約7万人の保育士が足りないとされています。対策として、保育士の待遇改善などが動き出し、子育て中であっても無理なく働ける保育士のパートの求人数も多くなっています。これまでより働きやすい条件の職場を探せる可能性が多くなるのではないでしょうか。潜在保育士の方の中で、少しでも保育現場への復帰を考えている方、もう一度やってみたいと思う方は、潜在保育士の復帰支援などを利用し、ぜひ保育士資格を活用していただくことを願います。 

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