待機児童の解消を加速するために、保育士の有効求人倍率は年々高くなっています。厚生労働省によると、保育士の有効求人倍率は、平成26年12月～27年2月では2倍を超え、平成27年10月には1.93倍です。特に東京都においては全国で最も高い5倍を超える状況となり、今後も保育士の求人倍率は高い水準となることが見込まれています。保育士は、今最も社会に求められている人材のため、中途採用でも、他の業種よりも好条件で転職できる可能性が大きいでしょう。

保育士の中途採用のカギは「時期」を見ることです。求人が多くなる狙い目の時期を知っておきましょう。

●１月～2月が狙い目
中途採用の採用の時期は、新卒のように定まっていませんが、１年の中でニーズが高まる時期があります。最も求人数が高まるのは、年度の切り替えとなる時期です。3月は退職などで人材の入れ替わりが多いため、最も狙い目なのは１～2月です。3月～4月以降に探し始めるより、ピークを迎える2月までに活動した方が選択肢が増えます。

●7月～8月もチャンス
その後としては、夏の7～9月も求人が増える傾向にあります。ボーナスをもらったら退職するという保育士がいるため、採用側もその時期に狙いを定めて求人広告を出してきます。中途採用の場合は、狙い目となる時期に合わせて、早めの活動することが秘訣です。

中途採用の場合は、狙い目の時期に当たれば、転職に有利な点がいくつかあります。

●待遇の交渉が可能
中途採用については、特に人員や体制を整えたいという状況では、経験者は大いに歓迎されます。1人でもデキる保育士さんを求めている保育園では、希望の条件にできるだけ近い待遇で働けるケースもあるでしょう。新卒ではできない待遇の交渉に応じてくれることも多くなります。

●給与アップが望める
中途採用の初任給は、新卒採用に比べて高くなることが大半です。さらに、保育士の処遇改善が動き出し、新しい役職手当ができたり、地域によっては家賃補助がでることもあります。福利厚生に手厚い保育園も増えるなど待遇面が良くなりつつあります。中途採用の場合、これまでの経験が考慮されることにより、役職者を狙えるチャンスもあるため、前の職場の給料と同等、もしくは高くなる可能性が多いでしょう。

●内定後は即戦力として
新卒の場合は事前研修が必要になりますが、中途採用の場合は、内定後すぐに即戦力として働く場合が多いです。最低限の知識があるものとして、事前研修ではなくOJTなどによって実際に働きながら対応していく形が多いでしょう。

保育士の中途採用では、保育士としての知識・スキル・これまでの経験などが注目されることに加えて、重視されるのは、優れたコミュニケーション能力です。保育士は、毎日子どもだけでなく保護者とも関ります。子どもから信頼されることはもちろん、特に保護者との良好な信頼関係を築けるかが重要です。近年、複雑化する保護者問題に対応することは保育士として避けられないことです。保育についての専門性はもちろん、優れたコミュニケーション能力も、保育士にとって重要なスキルとして求められるでしょう。

保育士の転職先を探す方法には、ハローワークや求人誌など色々ありますが、保育士は専門職です。より多く、効率よく情報を得るためには、保育士に特化した保育士専門の求人サイトの活用がオススメです。中途採用での良い転職にするためには、これだけは妥協したくない条件など、これまでを振り返って希望の働き方をきちんと整理しておくことが大切です。中途採用の狙い目の時期やポイントを押さえて、計画的に転職活動を進めましょう。

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