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保育士が保護者のクレーム対応で気を付けること・対処法とは?

保育士の仕事は、子どもたちと接することだけではなく、保護者対応も大きな仕事です。中でも避けて通れないのが、保護者からのクレーム対応です。

近年は理不尽な要求やクレームが増えたと言われますが、中には園や保育士の過失によるものがないとは言えないため、対応を間違えると大きなトラブルに発展してしまいます。

保育士として知っておくべき保護者のクレーム対応の大切なポイントを確認してみましょう。

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保護者がクレームを言う心情・背景とは?

保護者が最も心配していることは、子どもが保育園でどのように過ごしているか、トラブルはないかということです。誰しも我が子を大切にして欲しいと思うのは自然な事でしょう。

ただ、近年は保護者クレームが増え、それがエスカレートしていると言われていますが、その背景には、少子化、核家族化、共働きがなどが増えたことによるとも言われています。

我が子を大切に育てたいと思うあまりに、異常なほど過保護になってしまったり、子育ての悩みを誰にも相談できずに、心身ともに疲れてゆとりがないために、過剰な要求が増えてしまうことも少なくないようです。

保育士を悩ませるクレームの種類と事例とは?

保護者からの要望やクレームには色々な種類があり、一部として以下のようなものが挙げられています。

・子どものケガの責任としてお見舞いやタクシー代などを請求する
・蚊に刺されたなど些細なことで怒鳴ってくる
・子ども同士のケンカやトラブルは、一方的に相手の子が悪いと決めつける
・熱や病気でも登園させ、園に病院へ連れていくよう要求する
・行事やイベントでの我が子の配役や順番を変えて欲しい
・給食から我が子が嫌いな食べ物を抜いて欲しい
・トイレトレーニングや箸の持ち方は保育園でしつけて欲しい
・お迎えは少しの遅れなので延長保育費は払わない

このように保護者の一方的な要望や無理難題もありますが、理不尽なクレームとはいえ、対応の仕方を間違えると大きなトラブルに発展してしまいます。

園・保育士の態度やモラルもクレームに

保護者からのクレームは、理不尽なものだけではありません。園や保育士の過失によるものもあり、保護者は以下のような対応に不満を感じています。

・保育士が相談や要望を軽く受け流す
・相談後に何の連絡もなく放置する
・ケガをしても気づいていなかった
・言い訳ばかりする
・子どもにも保護者にも挨拶をしない
・笑顔もなく冷たい

このように、保育士がきちんと向き合っていないことが不満だという声もあります。本当は保護者も保育士と寄り添いたいと思っているのです。保護者が単にモンスター化していると決めつけないことも大切ですね。

保育士の保護者のクレーム対処法7つのポイント

●誠心誠意、最後まで話を聞く
まずは、相手を受け止めるという心構えと真摯な姿勢が大切です。保護者が何に対して怒っているのか、何を訴えたいのかを理解する必要があります。自分の主張をする前に、しっかりと頷きながら最後まで話を聞くことにより、保護者も感情を吐き出しているうちに冷静になります。相手の話を遮らず、丁寧な態度で聞くことが一番の基本です。

●否定、反論をしない
保護者に限らず、人は否定されると感情的になるものです。「でも」「ですが」「そんなことはないです」「それはできません」など…否定的な言葉1つで感情を逆撫でしてしてしまい、大きなトラブルに発展することもあります。理不尽なことを言われるのは辛いものですが、否定言葉や反論をしないことが、トラブル対策の鉄則です。

●クレーム内容の確認
話を聞き取りながら、クレーム内容を整理していきます。保護者の訴えが、保育士個人のことか、保育園全体についてか、子ども同士のトラブルについてか、他の保護者のことかなど、保護者が何を伝えたいのかを整理します。話していることを確認しながら聞いてあげることがポイントです。

●安易な謝罪や回答をしない
クレームに対しては、単に謝ればよいというものではありません。「すみません」を繰り返すだけでは単なる平謝りとなり、相手にとっては満足のいく話し合いにはなりません。また、安易に「やります」と言ってしまうのは要注意です。もし実現できなければ、さらに怒りが大きくなり、クレームがクレームを生むことになります。その場を切り抜けるためや、憶測での安易な回答はしないようにしましょう。

●1人で対応せずチームで解決する
クレームは一人で解決しようとせず、早めに園長や主任などに相談することが必要です。一人では解決できないことも、先輩や上司、仲間の力によって大きな問題にならないことも多いものです。特にトラブルは早めの対処が肝心です。悪いことほど速やかに報告し、職員同士で情報共有をすることで、同じようなクレームがあった場合にも対処しやすくなります。

●代替え案を提示する
保護者から、無理な要望や要求をされた場合、「無理です」などすぐに否定すると、何もしてくれないという不満からクレームに繋がります。全てを聞き入れたり、言いなりになる必要はありませんが、可能な範囲で代替え案を提示するなど、前向きな対処を心がけましょう。

●できることはすぐに実行する
対応可能なことは「はい、そういたします」と素直に受け入れ、改善結果を示すことが大切です。保護者は「すぐにできることのはずなのに、いつまでたっても何もしない」ということが不満です。クレームの中には、自分たちが気が付かなかった改善点のヒントも数多く隠されているものです。小さなことこそ、すぐできることはすぐにやることで保護者は安心します。

保護者からのクレームを未然に防ぐために

保育士が保護者と会うのは、一日のわずかな時間です。できるだけ子どもの成長の様子やできごとを伝えてあげること、また、良いことだけでなく些細な問題も伝えてあげることで、よく見てくれていると安心します。

多忙でゆっくり話ができない保護者にも、笑顔で挨拶や声がけを心がけ、一言でも子どものことを伝えてあげるなど、日々の小さなコミュニケーションを多くすることが保護者対応の基本です。

日頃から良好な関係を築いていれば、保護者もいきなりクレームを言うのではなく、何かあればまずは相談してくるなど、大きなトラブルに発展することは少ないはずです。

クレームは信頼関係を築くチャンス

保護者が意見をしてくる時は、本当に困っているから相談したい時や、園を良くしようと思っている場合があります。保護者からの要望や要求=クレームという捉え方をしてしまうと、保護者と寄り添うことができなくなるでしょう。

クレームはないことがベストですが、何の問題もないということはあり得ません。クレームから逃げたり、クレームを言ってきた保護者を避けるようなことは禁物ですね。

むしろ、問題が起きたときに誠意ある対応をするからこそ「あの先生は信頼できる」という本当の信頼関係が築けるものです。それは保育士としての自信になるでしょう。

保護者のためだけでなく自分自身のためにも、上手なクレーム対処法を身に付けましょう!  

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