「一時保育」とは、保護者が子どもの面倒を見ることができない時に、1日や時間単位で一時的に子どもを預けられるサービスです。
一時保育は「一時預かり」ともいい、待機児童など保育園に入れない子どもが対象となります。預けられる年齢は施設によって異なり、生後2ヵ月程の0歳児から預かってくれるところもあれば、2歳児以上を対象としているところもあります。
一時保育は、多忙なママや保護者に対する地域の子育て支援の1つとして需要が高まっています。

●認可保育園・認定こども園
認可保育園や認定こども園では、通常の保育と別枠で一時保育を設定していますが、すべての保育園で実施しているわけではありません。一時保育をしている保育園リストは、自治体の窓口やホームページで確認できます。また、地域によっては利用したい方も多く、予約が埋まりやすいところもあります。

●認可保育園以外の施設
認可保育園での一時保育が定員オーバーで空きがない場合は、認可外保育園や、地域の子育て支援センター・ファミリーサポートセンターなどの施設でも受け入れています。
その他にも、民間の託児所やデパートなどの一時預かり所、ベビーシッターを利用するという方法もあります。
施設によって受け入れる子どもの年齢・保育の時間帯・利用料金などが異なるため、勤務時間や実際の仕事内容を確認しておくと良いでしょう。　

一時保育は、仕事や急な用事だけでなく、買い物やリフレッシュなど、基本的にはどんな理由でも利用できます。
ただし、認可保育園の場合は、利用の理由を申請する場合があり、以下の3つに分類されます。

・非定型保育
保護者の就労・労働・通学・職業訓練、介護など

・緊急保育
保護者の病傷、事故、出産、出張、家族の看護、冠婚葬祭など

・リフレッシュ保育
育児の心身のリフレッシュ、趣味やボランティアの参加など私的な理由
このように一時保育は、やむを得ない理由や緊急時の場合だけでなく、育児疲れなどによる心身の負担を軽くするためにも活用できます。

●登録・予約が必要
一時保育は、どの施設でも、まずは登録が必要です。初めて利用する場合は、事前に面談にて子どもの状況などを確認し、登録書類を提出します。登録が済んだら利用したい日時を予約します。

●時間・利用日数の制限がある
一時保育は通常の保育園とは違い、あくまでも一時的な保育のため、週何回までというように日数に上限があります。預かり時間は施設によって異なり、1～2時間単位もあれば、半日や1日単位のところもあります。認可保育園の一時保育は、保育園の休みの日以外の利用となりますが、民間施設の場合、24時間365日対応している施設も多く見られます。

●持ち物
持ち物も施設によって異なりますが、一例として、タオル、着替え、下着、紙おむつなどです。認可保育園では、給食やおやつが出るところが多いのですが、それ以外の一時保育では、お弁当を持参するところもあります。

一時保育は、クラス単位での保育は少ないのですが、基本的には通常の保育園とほとんど変わりません。施設ごとのスケジュールによって、食事、おやつ、お昼寝、室内や公園で一緒に遊んだり、在園児と交流をさせることもあります。
一時保育も、保育士がきちんと面倒を見ます。園の状況にもよりますが、基本的には一時保育担当の保育士がいます。
預かる子どもたちについては、顔ぶれはいつも同じではなく、年齢もまちまちのため、年齢の違う子ども同士が一緒に遊べるものを考えたり、快適に過ごせる環境を作るなど、子どもの月齢によって臨機応変に対応します。

一時保育の料金は地域や施設によって異なります。また、都道府県や市町村で料金を一律にしている場合や、施設ごとに設定している場合などさまざまです。一例として、大阪市の料金をご紹介します。

	平日（月〜土曜日）	休日（日・祝日）
0歳児	日額2,700円	日額3,600円
1、2歳児	日額2,000円	日額2,700円
3歳児以上	日額1,200円	日額1,600円

※昼食代などは別途必要
参考）大阪府「一時預かり」

一時保育の料金は、認可保育園で1時間で500～600円、1日で2,000～5,000円程度です。民間の認可外保育園の場合はもう少し割高となり、1時間1,500～3,000円、1日で6,000～15,000円ほどかかるところが多いです。

一時的ではあっても、突然ママから離された子どもにとっては不安だらけです。泣き止まない子どもにどう対応していいのか困ってしまいますよね。
一時保育は毎日通う保育園とは異なり、子どもが環境に慣れるまで時間がかかります。もちろん楽しく過ごしてくれるのがベストですが、無理に誘い掛けず子どものペースに合わせて関わることが大切です。慣れてくると次第に他の子どもたちと楽しく過ごせるようになります。
また、一時保育を利用する保護者のなかには、急用や仕事でちょっとの間でも子どもの面倒を見て欲しくて困っていたり、育児に追われて疲れている方もいます。少しでも安心して預けられるように、やさしい言葉や笑顔を心がけてくださいね。

一時保育の職員は保育士資格を持つ方が多いので、預ける側にも安心してもらえます。求人も保育士資格を求められるケースが多いですが、雇用形態は正社員、派遣社員、パートまでさまざまです。

また、派遣社員やパートの場合、お迎えが早い利用者が多い日は午後をお休みにしたり、家庭の事情に合わせて働き方を変えられたりできるのもメリットです。
一時保育の需要は高まっているため、保育士としてブランクのある方や、通常の保育園とは違う形で働きたい方などは、ぜひ選択肢に入れてみてはいかがでしょうか？

一時保育で働く保育士の勤務時間は？ 一時保育を行っている時間は事業所によって大きく異なります。
保育園に併設されている一時保育の場合は、保育の利用時間に沿って受け入れているケースが多いでしょう。早朝や夜間も行っている一時保育もありますので、施設のホームページや求人情報をよくご確認ください。

保育士の仕事内容との違いは？ 子どもにとって安全な環境で適切に関わるという、保育士の基本的な役割は変わりません。
ただし、関わる子どもが毎日違うという点が大きな特徴です。年齢やタイプの異なる子どもに対応するため、関わり方や過ごし方を変化させなくてはいけません。
保育園では当たり前に行われている行事も、一時保育では行わないのが一般的です。そのため、残業や持ち帰りの仕事は少ない傾向があります。

「一時保育」は、少人数でじっくりと子どもと向き合う保育がしたい方に向いています。また、比較的仕事量が少ないため、プライベートとの両立を大事にしたい方にもおすすめです。
一時保育にどんな求人があるのか気になっている方は、保育士専門求人サイト「保育box」を利用してみませんか？
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一時保育は、保護者のさまざまな保育ニーズを受け止める保育施設です。
就労しているかを問わず、通院やリフレッシュなどの目的でも利用できます。保育に慣れていない子どもも多いため、保育士にも臨機応変さや対応力が求められます。
「いろんな子どもと関わってみたい」と気になっている方は、求人情報をチェックしてみてくださいね。

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