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保育士が知っておきたい給食指導のコツとは?食育のねらいと接し方をおさえよう

食事は生きるために欠かせず、生涯通して繰り返していくものです。保育園での給食は家庭以外で食べる経験を積む大切な機会ですが「給食をなかなか食べてくれない」「どう声を掛けていいか分からない」など、給食指導に悩む保育士も多いのが実情となっています。

子どもたちに食の大切さを伝え、給食を楽しく食べてもらうにはどのような方法が良いのでしょうか。今回は国で掲げている「食育」に対しての方針をおさらいし、子どもとの接し方について考えてみましょう。

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食育とは

「食育」とは食を営む力の基礎を身に付けることです。生涯にわたって健康で活き活きと生きるために、乳幼児期から豊かな食の体験を積み重ねていくべきであると、厚生労働書の資料には記載されています。

長い時間を保育園で過ごす子どもたちにとって、給食は大きな学びの時間といえますね。
具体的に目標とする子どもの姿は次のとおりです。

1.お腹がすくリズムのもてる子ども
2.食べたいもの、好きなものが増える子ども
3.一緒に食べたい人がいる子ども
4.食事づくり、準備にかかわる子ども
5.食べものを話題にする子ども

食事は命を繋ぐだけの行為ではなく、このような心と身体の成長を目的としています。最近では、多くの保育園が食育について取り組むようになってきました。保育士の講習やセミナーでも食育は盛んなテーマの1つです。

給食指導のねらい
実際に現場で行われている給食指導は、保育園の方針や特色によって異なります。しかし、食育のねらいについては国でまとめた指針がありますので、年齢別のねらいをおさえておきましょう。

■0歳(乳児)~2歳未満
お腹がすき、母乳やミルクを飲みたいだけゆったりと飲む。
安定した人間関係の中で、乳を吸い、心地よい生活を送る。
いろいろな食べものを見る、触る、噛んで味わう経験を通して自分で進んで食べようとする。

■2歳児~3歳未満
いろいろな種類の食べ物や料理を味わう。
食生活に必要な基本的な習慣や態度に関心を持つ。
保育士を仲立ちとして、友達とともに食事を進め、一緒に食べる楽しさを味わう。

■3歳~5歳児
食べ物の種類や役割を知り、栄養バランスのとれた食事を摂る。
身近な人と食の場を共有することで興味や関心を深めていく。
旬の食材や食文化に触れ、親しみを持つ。
正しい食習慣やマナーを身に付ける。
栽培、飼育、調理を通して、いのちを大切にする心を持つ。

給食時によくある悩みと関わり方のコツ

食に関して目指す子ども像は同じでも、目の前にいる子どもにどんな関わりがよいのかはケースバイケースです。実際の保育でどう伝えるべきか悩む場面も多いですよね。伝え方のコツや具体的な関わり方をいくつかご紹介していきます。

なかなか食べてくれない
「食事の手が進まない」というのは、現場でもよく話題になる悩みです。日常的に食事が進まない場合は、子どもが食べない理由を探し出し、その子に合った理由にあった補助や声掛けが必要となります。

■理由1:お腹がすいていない
そもそもお腹が空いていない可能性が考えられます。起きる時間が遅い、ほかの子どもと比べて食が細いなど、原因はさまざまですが、少しでもお腹を減らした状態で給食に向かえるといいですね。

午前中に身体いっぱい動かせるよう活動的な内容を用意したり、給食時間を後ろ倒してみるのがおすすめです。同じような様子の子どもが多い場合は検討してみてください。

また、「給食を残した」という経験を重ねないよう、初めは少なめに盛って「食べきる」という成功体験を積むことが大切です。褒められて自信を付けると、前向きに食事に向かえるようになるかもしれません。

■理由2:スプーンやフォーク、はし等、食事の道具をまだ使いこなせない
食事が進まないのは、道具を使いこなせず食事がおっくうになっている可能性があります。使っている道具が子どもの成長段階に合っているものか、食べにくい食材がないか確認してみましょう。

成長段階に道具を合わせるほかには、食材の大きさ、掴みやすさも大切です。必要に応じて小さくカットするのもいいですね。食べられたことを褒め、食事に楽しいイメージを持たせましょう。

立ち上がったり、遊んでしまう
食べ歩きや遊び食べが起こるのは、食事以外の部分に理由が考えられます。その場合は、食事に向かいやすくなる手立てが必要です。

■理由1:周りの話が気になる、食事に集中できない
食べたい気持ちはあるのに、ついつい周りに気持ちがそれてしまうタイプの子どもには、食事に集中しやすくなる関わりをしましょう。「どれが好き?」「あと何回食べたら空になるかな?」などと、給食についての話をすることで、食事への関心を持続出来るようにしていきます。

視覚的な刺激につられやすい子どもには、先に食べ終わった子どもが遊ぶ姿が見えないような座席を用意するのもいいですね。「座って!」「遊ばないで」などの指示や注意の声掛けは避け、食べられたことに対して褒める関わりを増やしていきましょう。

■理由2:食事に飽きてしまった
ある程度お腹が膨らんでくると、食事に飽きてしまう子どももいますよね。そのようなケースには時計やタイマーなどを用いて、終わりの見通しを伝えてみましょう。また、食事の次にある活動を伝えるのもおすすめです。本人にとって、楽しみな活動であるとよりいいですね。

好き嫌いが激しい
好き嫌いに対しての方針は「すべて食べきる」「一口だけ食べてみる」「食べなくてもよい」など、各保育園で対応に差が生まれやすい部分となっています。

どんな方針であっても、無理は禁物といわれています。幼児期に感じた食事への嫌なイメージは、その後子どもが大きくなっても残りやすいからです。しかし、食べられるようになる工夫はあきらめずに続けていきましょう。

保育のなかでは、栽培や調理体験で食材を身近に感じられるような取り組みがおすすめです。栄養士に依頼し、食材の役割や栄養素について噛み砕いた話を聞くイベントも人気があります。「これは筋肉を作る食べ物だから、力が強くなるね!」など、給食中の会話にも活かせますね。

普段の給食では、食べようとした気持ちや、実際に一口食べてみた頑張りを褒め、自信に繋げていきましょう。長い目で見守る気持ちを大切にしてくださいね。

転職時には給食指導の方針を確認しておく

保育園で働く保育士は、毎日のように給食指導を行っています。声掛けや関わり方に悩んでいる方は、できるだけ早めに解消したいですよね。食育は毎日の積み重ねなので長い目をもって前向きに関わっていきましょう。

転職時には、子どもの様子や職員の配置など確認したい点がたくさんありますが、食育への取り組みもポイントの1つです。最近では食育を積極的に取り入れている保育園も多いため、活動内容や声掛けの方法について質問してみるのもおすすめですよ。毎日対応するものだからこそ、自分にあった食育方針の保育園を探すことはとても大切です。ぜひ積極的に聞いてみましょう。

参考:厚生労働省『楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~』

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