制作が苦手な方は、そもそも何に大変さを感じているのでしょうか。悩み別に解決策やポイントをお伝えします。

【制作の悩み1】手先が不器用。
保育士であっても手先を細かくつかう作業が苦手な方もたくさんいます。制作工程だけでなく、準備段階から細かいパーツを多く使用するものを選ばないのがコツです。材料が少なく簡単な工程の制作を選びましょう。

子どもの手足や指を利用した制作（手形・足形・フィンガーペイントなど）もおすすめです。一人ひとりの個性を活かしやすく、手足の成長を感じられる制作は保護者からも人気があります。

【制作の悩み2】時間に追われるのが辛い。
制作物がなかなか決まらないと、悩む時間が長くなり他の業務にも支障が出てしまいます。内容やテーマは出来るだけ早く決めたいですよね。時間の余裕がない場合は、1からすべて考えるのではなく、部分的に他のアイディアを利用してみましょう。

保育雑誌やインターネットでの検索で気になる制作をピックアップし、色合いや素材などを変化させてみたり、子どもに合わせて工程を増減させてみたりと、応用してみるのも手です。

内容が決まったら、細かなパーツや材料を他の保育士と分担して用意することで負担を軽減できます。一人で抱え込まず、協力や大変さの声は遠慮なく上げてみてくださいね。

【制作の悩み3】過去の制作と被るのを避けたい。
保育園は長く通う子どもや、きょうだいのいる家庭も多いので、以前作ったものとは被らないような制作が望ましいです。そうはいっても、保育園では年間通してたくさんの制作を作るのでネタ切れも起こりやすいですよね。アイディアが尽きるのを避けるためには、「サンタ」「落ち葉」というテーマや素材だけで考えず、「作業内容」から考えてみましょう。

例えば、「子どもの日」では、「こいのぼり」「兜」などが制作の定番テーマですよね。このようなモチーフはその年ごとに大きく変わらないので、テーマではなく「絵の具」「ちぎり絵」といった子どもたちにやってもらいたい活動から決めていくという考え方です。作業内容が変われば、同じようなテーマでもまったく異なる印象の制作ができます。過去のものや他のクラスとも被りにくいので試してみてくださいね。

【制作の悩み4】アイディアの引き出しが少ない。
保育士歴が浅いうちから多くのアイディアを活かすのは難しいですが、どんな方でも年数を重ねるなかで制作の経験を重ねていきます。その経験こそがいずれ大きな武器となるでしょう。

制作を考えるのが苦手な方には、作った制作を写真に撮り、自分用にまとめておく方法をおすすめします。次にまた悩んだ際に見返すことで、過去のアイディアを活用したり応用できるのがメリットです。何より自分の過去の頑張りが目に見える形で残っているとやりがいにも繋がります。実際に経験しポイントやコツをおさえているので、イメージを持ちやすいこともポイントです。

制作を考える際には、探す手間を簡略化することで時間を大幅に節約できます。保育boxでは、保育士が制作アイディアをどのような方法で探しているのか、アンケートを取りました。結果は次のとおりです。

質問：保育に関する情報（制作物・遊びなど）はどこで集めていますか？（複数回答可）

職場の先輩や同僚に相談するよりもインターネットや書籍から情報を得る方が多いのが印象的ですね。手間やコストが掛からず、手軽にたくさんのアイディアが写真や動画で得られる方法が人気のようです。

どの探し方が良いのかは生活習慣や好みによって異なります。それぞれの特徴や良さを見ていきましょう。

先輩や知人の保育士に聞く
先輩のこれまでの経験が参考になるのはもちろん、保育園の中には「キャラクターものは作らない」「年齢によって作る制作が決まっている」というケースも考えられます。その保育園の傾向や、実際の子どもたちを知る保育士に聞けると心強いですよね。制作物だけでなく、実際に子どもたちと作る時の具体的な進め方なども相談できます。

また、別の職場で働く保育士同士で相談し合うのもおすすめです。新しい視点や工夫のアイディアを得られることもありますよ♬

書籍や保育雑誌で探す
多くの保育園に常備されている「Piccolo(ピコロ) 」「PriPri 」などの保育雑誌からヒントを得るのもおすすめです。保育雑誌に限らず、制作物に特化した本は多数出版されているので、書店や通販で購入するのも良いですね。

保育士向けの書籍や雑誌に掲載されている制作物は、季節ごとのアイディアや年齢に合わせた工程まで記載されているものが多いので、必要な情報が見つけやすく保育にも活かしやすいというメリットがあります。

アプリやサイトで動画を探す
アプリやサイトでの検索は、大量の情報を手軽に得られるのがポイントです。隙間時間でも探せて、画像やURLを保存すれば後から見返すことも出来るので、忙しい方にぴったりな方法と言えます。

動画の場合は作っている工程も確認できるので、実際に子どもたちと作っていくイメージも掴みやすいですね。ツイッターやインスタグラム、YouTubeなど画像や動画の投稿が豊富で、使いやすいサイトを利用するのがポイントです。

また、インターネット上では保育士向けに制作物に特化したサイトも存在しています。色々な探し方を試しながら自分に合うものを選んでみてくださいね。

「去年の制作とは雰囲気を変えたい」「保護者の方にも見てもらいたい」など、内容や見栄えにも意識しながらアイディアを絞る制作選びは、経験を重ねた保育士にとっても大変な業務です。インターネットやYouTubeが普及している最近では、探し方にも選択肢が広がっています。自分の生活サイクルや好みに合った探し方で、苦手をカバーしていけると良いですね。

さまざまな技法とテーマを組み合わせれば何通りもの制作が生み出せるので、制作アイディアはいくらあっても困りません。アイディア探しの引き出しをたくさん持っておくことが大切です。作って楽しい、飾って眺めたい、そんな風に心の踊る制作を子どもたちと作ってみてくださいね♬

保育boxでも制作のアイディアを紹介しています。ぜひご活用ください！

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