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「保育士は休憩時間が取れない」は本当?実情と時間確保の方法

勤務時間に集中し、プライベートとのメリハリを持って働くために、休憩時間は欠かせないものです。しかし「保育士には休憩時間がない」というのはよく耳にする話ですよね。

残念ながら、休憩時間の確保に悩む保育士がいるのは本当です。今回は、保育士がどのような働き方をしているのか、その実情や原因、時間確保の方法をお伝えします。

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労働基準法と保育士の実情を比較

保育士の実情の前に、まずは国で定めている基準についておさらいしましょう。

■厚生労働省による休憩時間の基準
・使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
・使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。

引用:厚生労働省「法定の労働時間、休憩、休日」


上記の基準は、正社員かパートかの違いはありません。働く時間に対しての休憩時間が定められています。では、実際に働く保育士はどのような状況なのでしょうか。こちらも厚生労働省の行ったアンケート結果からご紹介していきます。

■保育士の実情
・ペープサート等のおもちゃの作成は時間外に行っている。
・事務作業を定時以降にやるのが嫌で、休憩時間に取り組んでいる。
・連絡帳の記載は休憩時間に記載している。
・子どもの登園管理システム(タイムカードのようなもの)の打刻漏れを手入力、休憩時間に作業している。
参考:令和元年度 保育士の業務の負担軽減に関する調査研究

令和2年に行った調査結果によると、何かしらの理由で休憩時間を業務にあてている保育士が多いのが実情のようです。結果のとおりの状況であれば、労働基準法を守れていない職場が多いということでもあります。

保育士が休憩時間を取れない理由

なぜ、保育士は休憩時間を取りにくいのでしょうか。保育士ならではの事情をいくつかお伝えします。

■子どもたちと一緒に給食を食べる時間が休憩にカウントされる。
保育園のなかには、給食の時間を休憩時間としている職場があります。しかし、保育園での給食時間はただの食事ではありませんよね。食べている最中でも子どもたちへの指導や見守りがあり、実際は業務です。

■連絡ノートの記入を休憩時間に行っている。
連絡帳は、子どもたちが登園してから降園するまでに記載しなくてはいけませんが、残念ながら保育中にその時間を十分に取れない日も多いのが実情です。

ほとんどの保護者が働いている保育園では、子どもの様子をじっくり話す時間が取りにくいぶん、連絡ノートでのやり取りが大きな意味を持っています。連絡ノートを重要視し、内容と言葉の選び方をよく考える保育士も多いため、休憩時間に取り掛かる方が多い傾向にあります。

■午睡中が休憩時間になっている。
勤務表のうえでは、午睡中に休憩時間となっているケースがあります。しかし、寝かしつけが終わっても体調などの異変があれば速やかに察知しなくてはならず、保育士にとっては午睡中も気が抜けない時間です。

■休憩中に外出できない。
多くの保育園で暗黙のルールとなりがちなのが「休憩中の外出不可」です。このルールのある保育園では、コンビニや銀行など、簡単な用事であっても外出が難しい状況となっています。

地震や火事、不審者など、万が一の事態に子どもたちを守る役割を担っているからこそのルールではありますが、休憩時間に自由が効かない点は窮屈に感じる方もいることでしょう。

保育士の休憩時間確保の方法

保育士のなかには、思うように休憩時間を確保できない実情があると分かりました。しかし、これでは息をつく時間が取れず、なにより業務とのメリハリがつきませんよね。今後も保育士を続けていくために、どう改善していくといいのでしょうか。

■保育士の人数不足の解消
休憩を取るためには、保育士の人数に余裕のある状況が必須です。今現在、足りないと感じているようなら、上司や園長に休憩時間についての要望を根気よく伝えていきましょう。「何とか業務を回せる」ではなく、「保育士同士で協力し、交代で休憩時間をとれる」のがベストです。例えば、給食後の片付けを任せ、自分は連絡ノートに記入する、といったような協力体勢をとるのもおすすめです。休憩時間にはしっかりと休息を取れることが望ましいですね。

■休憩時間についての認識の見直し
休憩時間も業務するのが当たり前で働いてきた方のなかには、「休む」という感覚にピンときていない保育士も多いようです。「休憩時間は本来業務を行わない時間であり、休息してもいい」という認識を持っていけるよう、保育士の意識改革が必要です。意識的に休息をとるようにして、周りの保育士が休みやすい雰囲気作りをしてみてくださいね。

■保育園のICT化を進める。
近年、インターネットを使用して保育士の業務を軽減する「ICT」を取り入れる保育園が増えてきました。実際にICTを導入した保育園では、一部の業務に効率化が見られています。

<職員一人当たりが一ヶ月に掛ける書類の作成時間(平均)>
ICT導入 ICT導入なし
月案の記入 2.1時間 2.5時間
連絡帳の記入 3.5時間 6.1時間
子ども1人ひとりの日々の記録 2.3時間 4.5時間
参考:厚生労働省「令和元年度 保育士の業務の負担軽減に関する調査研究 事業報告書」

ICTを導入しているかどうか、またどの業務をICT化しているのかは、保育園によってばらつきがあります。国がまだ導入を推進している政策です。今後はさらに作業時間の短縮も期待できるでしょう。

※時間の使い方の工夫については、こちらの記事でもご紹介しています。
 →「保育士の残業を減らすには、保育中の工夫がカギ!時間短縮のワザをご紹介」

休憩が取りやすい求人の探し方

今の実情としては、休憩時間にしっかり休息していない保育園も多く存在することがわかりました。しかし、保育士の処遇改善は今まさに進んでいる途中であり、ICT化も進めている最中です。今後、負担は減っていく可能性があります。

また、休憩時間にしっかりと休むためには、保育士の意識も変化させていかなくてはいけません。当たり前に休息できる職場が理想的ではないでしょうか。

今現在思うように休むのが難しかったり、残業の多い保育園でどうしても解決が難しい場合は、転職を視野に入れるのもおすすめの方法です。転職する際は、書類業務の負担を軽減できるICT化を取り入れている施設への転職がいいですね。事務作業の負担が減ると保育に集中して業務でき、やりがいも増します。ICT化している保育園を重視して求人を探してみましょう。

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